オフィスの内装工事の期間はどれぐらいかかる?

オフィスの内装工事には来客者への自社のブランド訴求や従業員のモチベーションアップなど様々な効果が期待できますが、工事期間はどのくらい必要となるかは気になるポイントかと思います。オフィスの内装工事には居抜きとスケルトンの2種類があり、どちらに該当するか、規模によっても工期は変わってきます。
それぞれのパターン別の工期と、オフィスにおける内装工事の段取りについて記載します。是非理解を深めていただき工事について考えてみていただければと思います。

■目次
1.工期とスケジュール
1-1.居抜きの場合
1-2.スケルトンの場合
2.内装工事の段取り
2-1.コンセプトを決める
2-2.適切なゾーニングを行う
3.まとめ

1.工期とスケジュール


1-1.居抜きの場合
冒頭でお伝えした通りオフィスの内装工事にかかる期間は居抜きかスケルトンによって変わるので大きく2つのパターンに分けて考えていきたいと思います。
居抜きで30坪の大きさであれば工期は2週間~1ヵ月ほどになります(1坪は約3.3㎡の広さです)。工事内容によっても工期が変わり、壁紙や床を変える程度であれば1週間弱で終わる場合もあります。ある程度の人員の増加を想定して間仕切り壁を壊すなどのレイアウト変更をしたり、デザイン性を重視したオフィスに作り替えたりする場合は1ヵ月弱を目途に工期を想定していただければと思います。60坪や90坪など広くなる場合は工期もおおよそ2倍、3倍になります。

1-2.スケルトンの場合
同じく30坪の広さをスケルトンからの内装工事で想定した場合、1ヵ月から1ヵ月半が工期の目安となります。スケルトンとは建物の躯体部分のみとなった物件のことを言い、居抜きと比べて費用も工期も多くかかりますが、より自由度の高いオフィス内装を実現できるというメリットがあります。
スケルトンからオフィスを造りたい場合、スケルトン物件を探す以外に居抜き物件を解体してスケルトンにしてから内装工事をする方法もあります。その場合、解体工事が追加で必要となるため、更に1週間ほどかかることを念頭に置いてください。スケルトン物件は人気があるため立地の良い場所でスケルトン物件が見つからない場合はこちらの方法も検討すると良いかと思います。
その他、内装工事を進める上で業者選びも重要になります。オフィスの工事実績が豊富にある会社でも、工事金額は会社によってバラバラです。新規で内装業者を探す場合は2社以上の相見積もりをすることを前提に1週間~2週間くらい時間がかかることを認識しておくと良いかと思います。

2.内装工事の段取り


オフィスの内装工事を進める上で大切なのはオフィスのコンセプトを決めることと、コンセプトを実現するために適切なゾーニングを行いことです。それぞれ順番にご説明します。

2-1.コンセプトを決める
オフィスのコンセプトとは目的やテーマを指し、社員の働き方や来客者をはじめとする取引先への印象にも影響します。コンセプトの決め方には来客者・新規の人員・社員のどれを重視するかによって大きく3種類の方法があります。いずれにしてもただおしゃれな内装を実現させるのではなく、自社の経営課題を整理した上で最終的には業績拡大につなげることを意識することが大切です。

1)来客者向け重視のオフィス
自社の商品やブランドの価値を全面的にアピールしたい場合はこちらのコンセプトがおすすめです。エントランスや来客者向けの会議室などに会社のロゴや製品の特徴を見えるようにデザインすることで自社ブランドの訴求を行います。企業カラーなどをデザインに取り入れてみることも良いかと思います。

2)人員増加を目的としたオフィス
業績拡大に伴い新卒採用や中途採用に力を入れたい、又は離職率を低下させたい場合はこちらのコンセプトが適しています。具体的には広めの休憩スペースを設けることやオフィス内に水槽や観葉植物などリラックスでき且つ斬新な内装デザインの要素を入れてことなどが上げられます。他にもオフィス家具に拘ることや席の配置を一般的な島形レイアウトではなく、フリーアドレス制にしたり、カフェやバーなどの様にカウンター席やボックス席と通常のテーブル席を組み合わせて配置したりする方法もあります。

3)社員のモチベーションアップを重視
ワークスペースを中心にデザイン性のある内装にすることは社員の生産性やモチベーションの向上に繋がります。但し、内装に拘っても社員はすぐに見慣れてしまうため重視するのは先にご紹介した2つのコンセプトがおすすめです。現状のオフィスに不満な点や取り入れたいアイデアを社員にアンケートを取るなど、内装工事を始める前にヒアリングすると効果的です。

2-2.適切なゾーニングを行う
オフィスに必要な機能スペースを平面図に起こしておおまかに位置取りすることをゾーニングとは言います。カッコ良く呼んでいますがつまりは間取り決めだとお考えください。オフィスのレイアウトは大きく次の5つにスペースに分類されます。
1)エントランススペース
2)会議室
3)社長・役員室
4)ワークススペース
5)リフレッシュエリア
コンセプトの実現を考えつつ、それぞれのスペースの関連性も考慮することが機能的なオフィス空間の実現に繋がります。スペースの関連性とは、来客スペースと給湯スペースを近くにすると接客がスムーズになることなどが上げられます。
来客が多い場合は受付な斬新な企業ロゴを飾り付けしたり、エントランススペースを広めに設けたりすると効果的です。社内でのコミュニケーションを活発にしたい場合は会議室を多めに設けること良いと思いますし、斬新なデザインを取り入れることでアイデアが浮かびやすくなるかもしれません。リフレッシュエリアを設けることで休憩が取りやすくなる他、違う部署間のコミュニケーションも活発になるかもしれません。

3.まとめ


オフィスの内装工事には居抜きとスケルトンの2種類があり、居抜きであれば2週間から1ヵ月、スケルトンであれば1ヵ月から1ヵ月半が工期の目安となります。居抜きの方が工事費を安く抑えることができる上、工期は短くなりますがどうしても画一的なオフィスになりがちです。スケルトンから内装工事を進めれば工期が長くなり費用も高くなりますが、自社のコンセプトを存分に反映させたより自由度の高い内装を実現できるメリットがあります。それぞれのメリットを押さえてオフィスの内装工事をご検討いただければ幸いです。