一口に「飲食店」と言っても「カフェ」や「レストラン」など色々な業種があります。業種により必要な店舗設備は異なりますので内装工事費用も変わります。当記事では業種別の内装工事費用の予算のご紹介します。また、飲食店に共通して気を付けるべき内装工事のポイントも解説していますので、ぜひ飲食店の店舗開業の参考にしてください。
■目次
１. 飲食店の内装工事の費用相場と予算
１－１．内装工事費用の坪単価を用いて予算を想定する方法
１－２. 【飲食店】業種別の坪単価の費用相場
２．内装工事のポイント
２－１．ターゲット層の年齢や性別、メニューに合う内装にする
２－２．テーブルや椅子の配置を考える
２－３．個室を用意する
２－４．照明の明るさは調節できるようにする
４．まとめ
１. 飲食店の内装工事の費用相場と予算
飲食店を開業するために必要な予算金額は気になるところだと思います。飲食店の内装工事は業種によって必要な工事項目が変わりますので当然ながら費用も異なります。坪単価を用いて予算を想定する方法と業種別の坪単価の費用相場をご紹介します。
１－１．内装工事費用の坪単価を用いて予算を想定する方法
内装工事の坪単価の費用相場を用いることで予算を立てることができます。例えば、３０坪の居酒屋を開業したい場合は以下のように予算を立てることができます。
【居酒屋の坪単価の費用相場】
一坪あたり４０万円
【３０坪の店舗物件で居酒屋を開業する場合の予算】
４０万円×３０坪＝１２００万円
上記のように坪単価の費用相場を用いることで３０坪の居酒屋を開業する場合の予算目安は１２００万円だと想定することができます。
１－２. 【飲食店】業種別の坪単価の費用相場
内装工事費用の予算目安を想定するために業種別の坪単価の費用相場をご紹介します。
【カフェの坪単価の費用相場】
一坪２０万円
【カフェの坪単価の費用相場】
２０万円×２０坪＝４００万円
カフェはあまり料理を提供することがないため、厨房設備関係の工事費用があまり掛かりません。そのため、カフェの坪単価の費用相場は他の飲食店と比較して一坪あたり２０万円と安く開業することができます。
【バーの坪単価の費用相場】
一坪２０万円
【２０坪の店舗物件で開業する場合の予算】
２０万円×２０坪＝４００万円
バーもカフェと同様にあまり料理を提供しないため、厨房設備関係の工事費用があまり掛かりません。そのため、バーの坪単価の費用相場は他の飲食店と比較して一坪あたり２０万円と安く開業することができます。
【レストランの坪単価の費用相場】
一坪４０万円
【２０坪の店舗物件で開業する場合の予算】
４０万円×２０坪＝８００万円
レストランの内装工事費用は内装デザインのコンセプトにより大きく変動します。例えば、高級感を出したレストランを開業する場合は床と壁の建材をグレードが高いものを使用する必要があり、インテリアもそれなり値が張るものを購入する必要があります。レストランを開業する場合はターゲット層に適した内装デザインのコンセプトで予算内に収まるように心がけましょう。
【居酒屋の坪単価の費用相場】
一坪４０万円
【３０坪の店舗物件で開業する場合の予算】
４０万円×３０坪＝９００万円
居酒屋の内装工事費用は提供するメニューによって変動します。例えば、居酒屋で焼き鳥を提供する場合はコンロ設備と大掛かりな吸排気設備を必要になり、設備工事費用が増加します。居酒屋を開業する場合は提供するメニューを考慮して予算内に収まるように進めることを心がけましょう。
２．飲食店の内装工事のポイント
飲食店の内装工事でのポイントを5つ紹介します。
２－１．飲食店の内装工事のポイント１
【店舗をターゲット層の年齢や性別、メニューに合う内装デザインにする】
店舗をターゲット層やメニューに合う内装デザインにすることで、他の飲食店と差別化することができ集客を見込めます。
例えば、大人の女性をターゲットにしたイタリアンレストランであれば、レンガも用いた内装にしたりピザ窯を厨房内に設けたりすることで本格的な雰囲気を引き出せます。
高級路線を意識したフレンチレストランであれば、店内は白や黒を基調とした落ち着いた色合いにし家具やインテリアにもこだわることで高級感を演出できます。
サラリーマンをターゲットにした中華料理屋であれば、一人でも入りやすいようカウンター席を多く設けたりオープンキッチンにしてシェフが中華鍋を豪快に振っている様子を見えるようにしたりすることで、回転率を上げると共に中華料理屋らしさを演出できます。
学生などをターゲットにし料理の値段をできるだけ安く提供したい場合は、敢えて内装にお金をかけずシンプルに仕上げることで内装工事費用をを抑えることも有効な策と言えます。
２－２．飲食店の内装工事のポイント２
【店内のテーブルや椅子の配置を考える】
飲食店の売上を伸ばすためには席数を増やす必要があります。月あたりの目標売上金額などが決まっているのであれば、最大収容人数と想定している平均単価から一日の売上金額、月あたりの売上金額を計算すると良いと思います。検討中の店舗物件の広さから目標の売上金額を達成するのが難しい場合は別の広い店舗物件を探す必要があります。
２－３．飲食店の内装工事のポイント１
【店内に個室を用意する】
天井まで仕切って壁と扉を設置する完全な個室でなくても、一部間仕切の壁を設置したりカーテンやパーテーション等で区切った席を設けたりするだけでもお客様に好まれます。他にもファミレスのようなボックス席を設けることでも個室感を出すことができます。仕切りを作ると内装工事の金額は上がりますが、他の店舗との差別化を図るという意味では全席は難しくても一部の席に個室感を出すことは店舗の集客を図る上で効果的です。
２－４．飲食店の内装工事のポイント１
【照明の明るさは調節できるようにする】
照明の明るさを調節できるとランチの時間帯は店内を明るめにしてお店に入りやすくし、ディナーの時間帯には少し暗くすることで落ち着いた雰囲気を演出することができます。照明の明るさを調節するには、工事の段階で調光機能のある照明を設置する必要があるので注意しましょう。
３. まとめ
飲食店は料理の味以外にも内装の工夫でお客様の満足度を上げることができます。お店を繁盛させるためには如何にリピーターを確保するかが重要となりますが、リピーターを確保するには集客をし、まず多くのお客様に来店してもらう必要があります。コンセプトを決めてターゲット層とお客様の来店が見込める場所に出店し、コンセプト・内装・料理の３つがマッチするような店舗づくりができればより多くのお客様が足を運ぶようになると思います。
お気に入りの内装デザインやご自身のイメージと近い内装の店舗があれば、ネットで検索したり写真を撮ったりして保存しておくと良いです。業者との打合せの際に見せることで理想とする内装デザインに近い店舗を作ることができます。業者との打合せは納得のいくまで行い、店のコンセプトを反映した素敵な店舗の開業を目指してください。
