内装工事費用の予算見積りのノウハウ決定版!

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内装工事をする上で事前に予算を決めておくことは非常に重要です。事前に予算を決めておくと工事業者としても実現できる内装デザインや工事内容が明確になるため、見積から工事開始、店舗開業までの流れがスムーズになります。逆に予算を決めないまま内装工事の計画を進めると見積段階で工事内容の変更を業者に何度も依頼することになり、多くの時間を費やしていまいます。また、工事開始後に追加工事が必要となった際に対応に時間がかかる場合もあります。

内装工事にかかる費用は業態や居抜きかスケルトンかによって大きく異なるためパターン別に相場相場を理解しておくと良いです。見積を依頼する業者によって金額が変わりますが費用相場を知っておけば工事費用で損をすることがなくなります。スムーズに内装工事を進めるために必要な予算の立て方をご紹介いたします。

■目次
1.内装工事費用の予算の立て方
2.坪単価の費用相場を用いて予算を立てる際に気を付けること
3.相見積もりから内装工事の費用感を掴み予算を立てる
4.まとめ~内装工事費用の予算の立て方~

1 内装工事費用の予算の立て方


内装工事の費用の相場を知っておくと大体の予算を立てることができます。大体の予算を立てることで資金調達の目標を立てることもできるうえに内装業者から受け取った見積書を確認した際に間違いに気付きやすくなります。 内装工事の費用は一坪あたりで計算されることが多いため坪単価で説明します。一般的に費用相場は30~50万円と言われていますが、業態や居抜きかスケルトンかによって坪単価の費用相場は大きく異なります。パターン別に費用相場の坪単価をまとめた表が以下になります。

【坪単価の費用相場】

【物販の坪単価】
居抜きの費用相場/10~20万円
スケルトンの費用相場/20~40万円
テナントが30坪の場合の予算/600万円

【アパレルの坪単価】
居抜きの費用相場/10~20万円
スケルトンの費用相場/20~40万円
テナントが30坪の場合の予算/600万円

【エステの坪単価】
居抜きの費用相場/15~25万円
スケルトンの費用相場/30~40万円
テナントが30坪の場合の予算/900万円

【美容室の坪単価】
居抜きの費用相場/20~30万円
スケルトンの費用相場/40~50万円
テナントが30坪の場合の予算/1050万円

【クリニックの坪単価】
居抜きの費用相場/30~40万円
スケルトンの費用相場/40~60万円
テナントが30坪の場合の予算/1200万円

【歯科の坪単価】
居抜きの費用相場/30~50万円
スケルトンの費用相場/50~70万円
テナントが30坪の場合の予算/1500万円

【カフェ、バーの坪単価】
居抜きの費用相場/20~30万円
スケルトンの費用相場/30~50万円
テナントが30坪の場合の予算/900万円

【居酒屋の坪単価】
居抜きの費用相場/30~40万円
スケルトンの費用相場/40~60万円
テナントが30坪の場合の予算/1200万円

【レストランの坪単価】
居抜きの費用相場/30~50万円
スケルトンの費用相場/50~70万円
テナントが30坪の場合の予算/1500万円

【焼肉店の坪単価】
居抜きの費用相場/50~60万円
スケルトンの費用相場/60~80万円
テナントが30坪の場合の予算/1800万円

こちらの坪単価に物件の坪数を掛けて費用相場を算出し、この相場を目安として予算を決めることができます。
例えば、20坪のレストランを居抜きで開業する場合は坪単価の費用相場40万円に坪数の20をかけて、

40万円×20坪=800万円となります。

内装工事費用の予算は800万円前後で予算を立てると良いと思います。

2 坪単価の費用相場を用いて予算を立てる際に気を付けること


上記の表で示した坪単価を理解する際に注意して覚えておきたい内容が3点あります。

1)業態による坪単価の費用相場の違い

内装が主体の物販やアパレルショップと大掛かりな水回り工事を行う美容室、医療設備が必要なクリニックや歯科、水回り工事に加え厨房機器を取り揃える飲食店では工事内容が異なるため費用が変わってきます。

2)居抜きかスケルトンかによる坪単価の費用相場の違い

既存の店舗の内装や設備を利用する居抜き工事と骨組みだけの状態から内装工事を行うスケルトン工事では坪単価の費用相場が倍近く変わります。予算を考慮して費用を抑えるのであれば居抜き物件を探すことがおすすめです。

3)坪単価の費用相場はテナントの坪数で変わる

店舗に必要な設備はある程度決まっているため、坪数が大きいほど坪単価の費用相場は下がり坪数が小さいほど坪単価の費用相場は上がります。上の表に記載した坪単価は30坪前後の広さを目安としています。

3 相見積もりから内装工事の費用感を把握して予算を立てる

坪単価の費用相場から大体の予算を立てることができ実際にテナントと物件契約しましたら業者に見積を依頼しましょう。

1)費用相場を把握する

相見積もりとは複数業者から見積もりを行ってもらうことをいいます。複数業者から見積書を発行してもらうことで、そのテナントで店舗開業する際の内装工事費用の相場感を把握することができます。また、複数業者に見積もりを依頼することで業者間で価格競争を起こさせて内装工事費用を引き下げることができます。

2)見積額が予算を超えた場合

もし提示された見積額が予算を超えた場合は内装業者と相談して予算内に収まるデザイン案を出してもらいましょう。店舗のレイアウト変更や建材のグレードを下げることで工事費用を抑えることができます。どうしても工事費用が予算内に収まらない場合は壁や天井のクロス張替えなどの箇所はDIYすることをおすすめします。また、家具や厨房機器は内装業者に依頼せず直接購入することで手数料を抑えることができます。

3)内装工事費用の予算が占める適切な資金の割合

店舗開業のために用意できる資金から予算を決める必要があります。最大でも内装工事費用に使用できる資金の8割を予算とするのが良いかと思います。内装工事は後から部分的な追加や変更が出てくることが多くあるため、資金ぎりぎりの金額で工事を開始すると追加工事をする際にお金を借りる必要が生じてしまいます。開業予定日までに滞りなく工事を終えられるよう余裕をもった予算を立てるようにしてください。

4 まとめ~内装工事費用の予算の立て方~


内装工事費用の予算は以下のステップで立てることができます。

1)坪単価の費用相場から大体の予算を立てる

2)複数業者に見積りを依頼する

3)開業資金と照らし合わせて予算を決定する

予算内で店舗開業に必要な工事をすべて含めることができれば理想的ですが、削らなければいけない内容なども出てくるかと思います。店舗のコンセプトを元に、何を工事に含め何を削るか、納得のいくまで業者と打合せをして内装工事を進めてください。