最近では美容室を探す際にホットペッパービューティーをはじめとしたネットで検索して予約する人が増えています。お客様は予約サイトに掲載されている店舗の写真を見て予約することが多いため内装デザインの重要性は増しています。しかし、内装デザインを重要視するあまりに内装工事費用が莫大な金額になり予算を超えてしまうなんてことがあってはいけないことです。当記事では、美容院の内装工事のポイントとともに内装工事費用の予算をご紹介します。また、内装工事費用が予算を超えたときの対処法についてもご紹介してますのでぜひ役立てください。
■目次
1. 美容院の内装工事の費用と予算
1-1.美容院の内装工事費用の予算を坪単価を用いて算出する方法
1-2.美容院の内装工事費用が予算金額を超えた場合の対処法
2.美容院の内装工事のポイント
2-1.床材は汚れにくい素材を使用する
2-2.居心地の良い空間を心掛ける
2-3.店舗物件を選ぶ際は電気・水道・ガスの容量を確認する
3.まとめ
1. 美容院の内装工事の費用と予算
店舗物件が確定していない段階でも坪単価を用いて予算金額を算出することが可能です。また、内装業者に見積もりを依頼する前に凡そ予算金額を把握することで法外な金額を請求されたときに違和感を持てるようになります。
1-1.美容院の内装工事費用の予算を坪単価を用いて算出する方法
内装工事費用の予算は坪単価を用いて計算することが多いです。坪単価は【内装工事費用÷坪数】で計算して求めることができます。計算に用いる内装工事費用はシャンプー台やドレッサーなどの専門的な設備器具の購入費用も含みます。また、内装工事費用の坪単価の費用相場は居抜きかスケルトンかで変わります。居抜きの坪単価の費用相場は20~30万、スケルトンの坪単価の費用相場は40~50万が相場となります。スケルトン物件で開業する場合は水道工事や電気設備工事などの設備工事費用が高くなるため居抜き物件よりも高い坪単価になります。
1-2.美容院の内装工事費用が予算金額を超えた場合の対処法
店舗物件を契約後に内装業者からの見積金額が予算金額を超えた際の対象法をご紹介します。
1)建材のグレードを部屋によって変える
美容院を開業する際はお洒落な内装デザインを重視するあまりにこだわりすぎてしまうことがあります。例えば、施術室の床や壁に使っているグレードが良い建材をお客様が立ち入らない従業員の事務室にも使用しているケースがあります。美容院の内装はお洒落であることが重要ですが、店舗の全体にこだわりすぎては予算金額を軽く超えてしまいます。お客様の目に入らない箇所の内装は質素なデザインにして内装工事費用を予算金額に抑えるようにしましょう。
2)設備機器を自分で購入する
美容院にはシャンプー台やスタイリングチェアなど設備機器を数多く必要です。内装業者に依頼すれば設備機器を代理で購入してもらえますが手数料が発生してしまいます。基本的に自分で購入することを心がけましょう。中古器具もネット販売しているので、選択肢として考えてみると良いかと思います。高額な設備機器を多く必要とする美容院ですが、上手く工夫して予算金額に抑えるようにしましょう。
内装工事費用を予算金額に抑える方法は以上になります。他には、内装業者と相談して内装工事費用を抑える方法があります。複数業者に見積もりを依頼して業者間で価格競争を起こさせると内装工事費用が低くなる可能性があります。また、内装業者に予算金額を提示して内装工事費用を減額した内装デザイン案を出してもらうこともおすすめです。
2.美容院の内装工事のポイント
美容室の内装工事でのポイントを3つ紹介します。
2-1.床材は汚れにくい素材を使用する
美容室では客席近くに水回り設備を置くため、水や薬剤、お客様の切った髪が散乱し床が汚れやすいのが特徴です。清潔感を維持するためにも壁や床の仕上げには汚れにくいものか汚れを落としやすい素材を選ぶ必要があります。また、スタッフが施術や掃除などの業務をこなしやすい素材にすることで作業効率の改善にも繋がります。
2-2.居心地の良い空間を心掛ける
美容室にはカットやカラーリング、パーマ、シャンプーなどの様々なメニューがありますが、お客様の平均的な滞在時間は女性が約1時間40分、男性が約45分と言われています。席の間隔をあけ、隣のお客様同士が鏡越しに目が合わないようなレイアウトにすることが大切です。1階の店舗であれば通行人から見えすぎないよう配慮が必要です。
また、お客様が退屈しないよう雑誌や漫画を用意したり座り心地の良い席を用意したりするのも工夫の一つです。ターゲット層をイメージした内装デザインにすることに加え、お客様がくつろぎやすくリラックスできる空間造りを心掛けてください。
2-3.物件を選ぶ際は電気・水道・ガスの容量を確認する
美容室はシャンプー台やボイラーの設置、水回りの配管など設備工事が多くなるため、居抜き物件を探す際は電気・水道・ガスの容量を必ず確認してください。特に配管・配電には注意が必要です。建物によってはガスが通っていなかったり使える電気容量が足りなかったり水道管が細すぎて水圧が弱かったりするなど、スムーズに工事ができない可能性もあります。自分が置きたい場所にシャンプー台を置けない場合もあるので注意が必要です。
美容室は他の業種に比べて使用できる設備が限られているので、残っていた設備の解体工事が発生しやすいです。前のテナントが美容室以外の居抜きはデメリットが多いため、美容室の居抜きで考えるかスケルトン物件を検討すると良いと思います。
4. まとめ
美容室は店舗数が多く市場規模の大きい業界ですが他の店舗と差別化することが難しくなっています。物件を決める際は人通りの多い少ない以外に、ターゲット層の来客が見込めるかどうか見極めることが重要です。ターゲット層を意識した内装デザインにし内装で多店舗との差別化が図れれば、ネットを活用し集客することも望めます。
お気に入りの内装デザインやご自身のイメージと近い内装の店舗があればネットで検索したり写真を撮ったりして保存しておき、業者との打合せで見せることで理想とする内装デザインに近い店舗を作ることができます。業者との打合せは納得のいくまで行い予算内で理想とする店舗の開業できるようにしてください。